トラック
複数の音声を重ねるトラックの操作。
複数の音声を並べ、同時に再生しながら編集できる。トラックが 2 本以上あるときのみ、ツールバーの下にトラックの欄が表示される。
| 番号 | 内容 |
|---|---|
| 1 | トラックの名前と、音量のつまみ(溝に音量メーターを表示する。ダブルクリックで 0 dB に戻る)。編集中のトラックは明るく表示される |
| 2 | M(ミュート): このトラックを再生しない |
| 3 | S(ソロ): このトラックのみを再生する |
| 4 | I(位相反転): 波形の上下を反転して再生する。他のトラックとの打ち消し合いの確認や修正に使用する。書き出しにも反映され、プロジェクトに保存される |
| 5 | トラックの欄を折りたたむ(タブ表示にする)、展開する |
| 6 | トラックの波形。再生されないトラックは薄く表示される |
| 操作 | 動作 |
|---|---|
| トラックをクリック | そのトラックを編集する |
| Ctrl(⌘)+ クリック | トラックを 1 本ずつ選択に追加/解除する |
| Shift + クリック | 編集中のトラックから、クリックしたトラックまでを一括で選択する |
| ドラッグ | トラックを並び替える |
| 右クリック | トラックのメニューを開く |
トラックのメニューでできること:
- 名前の変更、複製、削除
- ボーカルと伴奏に分離する
- 直下のトラックと統合する、すべて統合する
- 他のトラックの波形を、大きな波形の背後に重ねて表示する
トラックを右クリックして「このトラックを書き出す…」を選ぶと、そのトラックを選び、書き出す対象を「選択中のトラックのみ」にして書き出しのダイアログを開く。複数選択して右クリックすると、統合、ミュート、ソロ、削除を一括で行える。並び替えは元に戻せる。
「編集」→「無音を挿入…」で、選択範囲の先頭(なければ再生位置)に、秒または拍で指定した長さの無音を挿入する(後続の音声はその分後ろへ移動する)。貼り付けと無音の挿入のあとは、再生位置が挿入した範囲の末尾へ移動する(「設定」→「全般」→「編集」→「波形の挿入後、再生位置を末尾へ移動」で無効にできる。この設定は貼り付けにも適用される)。
「編集」→「新しいトラックへ」→「選択範囲を新しいトラックへコピー」で、選択範囲を同じ時刻のまま新しいトラックにコピーする(その他の部分は無音)。「…へ移動」の場合は、元のトラックのその部分が無音になる。
トラックを追加するには、「ファイル」→「ファイルをトラックとして追加…」を使用するか、音声ファイルをドロップする。「トラック」→「空のトラックを追加」では、選択中のトラックと同じ長さの無音のトラックを追加できる(貼り付け先として使用する)。インスペクタの「音量」の「トラック」で、トラックごとの音量(ゲイン)とパンを設定する。これは音声を書き換えず、再生と書き出しにそのまま反映される。
書き出す際は、全トラックをミックスするか、選択中のトラックのみにするかを選択できる(保存と書き出し)。
FX
「トラック」→「FX…」(トラックのメニューからも開ける)で、トラックごとにエフェクトの列を組む。左の列にエフェクトを並べ、上から順に掛ける。右に選んだエフェクトのつまみを表示する。音声は書き換えず、再生と書き出しに反映され、プロジェクトに保存される。FX を使用しているトラックは、トラックの欄の「⋯」に色が付き、メニューの「FX…」にチェックが付く。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 追加 | エフェクトを列の最後に足す。種類は、グラフィック EQ、コンプレッサー、リバーブ、ディレイ、リミッター |
| スイッチ、↑ ↓、× | オンとオフ(オフは素通し)、並び替え、削除 |
| プリセット | 今のつまみの値に名前を付けて保存し、呼び出せる |
| 再生 | 掛けた音を、ダイアログを開いたまま確認する |
| 適用 | FX の列をトラックの音声に書き込み、列を空に戻す(元に戻すの対象になる) |
つまみはダブルクリックで既定値に戻る。入っていないエフェクトを使ったプロジェクトを開くと、そのエフェクトは素通しになる(値は残る)。以前のプロジェクトの EQ は、列の先頭の「グラフィック EQ」に引き継がれる。
プラグインの追加
設定の「プラグイン」で、プラグインのマニフェストの URL を入れて「追加」を押すと、FX の「追加」に出てくる。追加するときに、作者、版、必要な権限が表示される。
- 追加したプラグインは、この端末に保存される。ネットがなくても使える。「更新」で追加した URL から新しい版を取り直し、「×」で削除する
- 追加機能の保存先のフォルダーを選んでいれば、プラグインもそのフォルダーに保存され、ほかの端末やブラウザと共有できる
- 重くて音が途切れるプラグインは、自動で素通しになる(FX のダイアログに表示される。オフにしてからオンにすると、もう一度試す)
- 入っていないプラグインを使ったプロジェクトを開くと、追加を勧める通知が出る
- プラグインは、このアプリと同じ場所で動き、アプリから隔離されない。信頼できる作者のものだけを追加する
- プラグインの作り方は wevocal-lib の plugin-sdk/README.md
VST(試験的)
Windows の VST2 のプラグイン(DLL)を、エミュレーターで動かして FX として使える。試験的な機能で、動かないプラグインもある。
- 使うには、設定の「開発者向け」で「VST(Windows のプラグイン)を読み込めるようにする(試験的)」をオンにする。設定の「プラグイン」に「VST(DLL)を選ぶ」が出る。DLL のファイルを選ぶか、DLL の URL を入れて「追加」を押す
- DLL は、ブラウザの中のエミュレーター(wasm)で動く。WeVocalSynthの外には出ない。DLL そのものはこの端末に保存され、プロジェクトにはプラグインの名前とつまみの値だけが入る
- つまみの数と名前は DLL から読み取られ、0 から 1 の値で動かす。DLL が自分の画面(つまみの絵)を持つときは、FX のダイアログにその画面が表示され、マウスで操作できる(32 ビットの DLL のみ)。画面の上の「プラグインの画面」と「標準の画面」で、標準のつまみの画面に切り替えられる。画面を持たない、または対応していないものは、標準の画面だけになる
- エミュレーターで動かすため、処理が重い。軽いプラグインは再生中もそのまま掛かり、処理が間に合わないほど重いと、自動で素通しになる。設定の「処理」の「重いプラグインを先に計算して鳴らす(試験的)」をオンにすると、再生位置より先を先に計算して鳴らす(計算が間に合わない所は素通しになる)
- 動かないプラグインの例: 64 ビットの AVX 命令やスレッドを使うもの、画面に高度な描画(OpenGL など)を使うもの、認証(コピーガード)があるもの。読み込めなかったときは、理由が表示される
- 出力に NaN や無限大が出たプラグインは、そのブロックを無音にして、以後は素通しにする
- 利用規約で解析や改変を禁じているプラグインは使わない。自分で作ったもの、使用を許可されているものだけを使用する
グラフィック EQ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| EQ を使用する | オフにすると、設定を残したまま EQ を通さない |
| バンドの数 | 10 バンド(31.5Hz〜16kHz)か 31 バンド(20Hz〜20kHz)。切り替えると、今の曲線に近い値に置き換わる |
| 上限 | 1 バンドの上げ下げの範囲(±12dB か ±24dB) |
| グラフ | なぞると曲線を描ける。Shift を押しながらドラッグすると 1 つのバンドを細かく調整し、Alt を押しながらなぞると周りとなじませる。ダブルクリックで 0dB に戻る |
| 平らにする | すべてのバンドを 0dB に戻す |
そのほかのエフェクト
| 名前 | つまみ |
|---|---|
| WevGate(ノイズゲート) | しきい値、絞る量、アタック、ホールド、リリース。小さい音(息やノイズ)を絞る |
| WevCompressor(コンプレッサー) | しきい値、レシオ、アタック、リリース、ニー、メイクアップ |
| WevDeEsser(ディエッサー) | 周波数、しきい値、レシオ、リリース。サ行の刺さる高域だけを抑える |
| WevFilter(フィルター) | 種類(ハイパス、ローパス、バンドパス、ノッチ)、周波数、Q、傾き(12、24 dB/oct) |
| WevPitch | ピッチ(半音)、フォルマント(半音)、フォルマントの扱い(ピッチと一緒に動かす、元のまま保つ)。ピッチとフォルマント(声の響き)を、再生中にそのまま変える簡易版。遅れは約 16 ミリ秒 |
| WevDistortion(ディストーション) | ドライブ、種類(ソフト、ハード、フォールド)、音色、出力、ミックス |
| WevDelay(ディレイ) | テンポに合わせる(1/4、1/8、付点 1/8、1/16)、間隔、フィードバック、音色、ミックス |
| WevReverb(リバーブ) | 種類(部屋、ホール、プレート)、大きさ、高域の減衰、ミックス、プリディレイ |
| WevChorus(コーラス) | 速さ、深さ、遅れ、ミックス |
| WevEnsemble(アンサンブル) | 声の数(2 から 8)、速さ、深さ、遅れ、広がり、ミックス。声を重ねて左右に広げる |
| WevLimiter(リミッター) | 天井、リリース |
